鎖国政策をしいていた時代、日本で唯一、出島をとおして世界の国々とつながっていた長崎は、海外の文化を積極的に取り入れた異国情緒にあふれる風景が楽しめます。その主たるものがキリシタン文化で、県内各地でその面影を感じ取ることのできる教会やお墓などの、遺跡や旧跡が私たちを異国の世界へと導いてくれるでしょう。ただ、そういった国境の県としての華やかな部分のみが目立つ長崎県ですが、古くは元寇により侵略の被害を受けたり、いち早く流入し広がったキリスト教を禁止しようとする政府の弾圧にあうなど、国境の県だからこその悲しい過去も少なくありません。また第二次世界大戦では長崎市に原子爆弾が投下され甚大な被害をこうむるなど、歴史の影となる部分を垣間見ることのできる土地でもあります。そんな長崎県は造船の街としても知られており、かの有名な「戦艦大和」も長崎の地で建造されました。その他ではサンゴ漁や底引き網漁が盛んでしたが、最近では徐々に衰退してきており、過疎化が深刻な問題となっています。
気候は沿岸に津島暖流が流れていることもあり、全国的にみて暖かく、年間を通しても寒暖の差が少ない地帯に属します。そのため、内陸部ではビワやオレンジなどの栽培が盛んで、海の幸だけでなく、陸の食べ物も美味しく味わえます。また、島原半島は全国でも有数の温泉地帯となっており、海外からの観光客も数多く訪れる人気のスポットとなっています。特に雲仙温泉は雲仙天草国立公園の一部に含まれ、季節によって様々な顔を覗かせる山岳美を目で味わいながら、疲れた心と体を同時に癒すことができるのです。そんな暖かな気候の元で、新鮮な魚介類や果物を食べて育った長崎県民は、古くから海外の文化に対して寛容であったこともあってか、非常に開放的で基本的に来るものは拒みません。男尊女卑といった悪しき考えもなく、九州では珍しいヤサ男の多い県だといえるでしょう。